母の日に送る~小さな頃に傷付いたわたしへ。大人になったわたしより。~
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わたしはただ、アナタに笑っていて欲しかった。
怒らないで。
心配しないで。
悲しまないで。
アナタが怒らないように、わたしはワガママ言わずにいい子でいるよ。
アナタが心配しないように、わたしは甘えずにしっかり者でいるよ。
アナタが悲しまないように、わたしはつらくても平気なフリをするよ。
だから、どうか、アナタは笑っていて欲しい。
それでも、アナタは怒るよね。
それでも、アナタは心配するよね。
それでも、アナタは悲しむよね。
嗚呼、わたしはなんて、無力なんだろう。
ただアナタに笑っていて欲しい。
そんな願いも叶えられないわたしは、なんて、無力なんだろう。
わたしじゃダメなんだ。
わたしじゃアナタを笑顔に出来ないんだ。
アナタを笑顔に出来ないわたしはなんてダメな存在なんだろう。
ごめんなさい、アナタを笑顔に出来なくて。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
もっとしっかりしないと。
もっといい子でいないと。
もっと強くならないと。
だけど、やっぱり、ダメだった。どんなにやってもダメだった。
わたしじゃ、ダメなんだ。わたしは、いらない存在なんだ。
アナタを笑顔に出来ないのなら、わたしなんていない方がマシだ。
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キミは、そうやって、無力感を感じては、傷付いて、自分を責めてきたよね。
キミは、それを、何度も、何度も、何度も、繰り返してきたよね。
キミは、いつからか、自分の存在をも否定するようになったよね。
無力であることが、あまりにもつらすぎて、痛すぎて、傷付きすぎて。
こんな思いをするくらいならいっそ「居なくなりたい」って思ったんだよね。
それくらい、キミは、ただ、お母さんに笑っていて欲しかっただけなんだよね。
それくらい、キミは、ただただ、お母さんが大好きだったんだよね。
キミは、大好きなお母さんに、ただただ、笑っていて欲しかっただけなんだよね。
キミはね、無力なんかじゃないよ。
キミに出来ることは、もう、十分過ぎるくらい、十分やってきたよ。
お母さんに笑っていて欲しくて、ワガママ言わなかったキミはすごいよ。
お母さんに笑っていて欲しくて、甘えるのを我慢したキミはすごいよ。
お母さんに笑っていて欲しくて、平気なフリが出来るキミはすごいよ。
それだけ、お母さんを愛せるキミは、とても大きな愛の人だよ。
お母さんにもね、お母さんの事情があったんだ。
それは、わかっても、わからなくてもどっちだってかまわないよ。
ただ、キミは、いらない存在なんかじゃないってこと。
ただ、キミは、無力なんかじゃないってこと。
ただ、キミは、お母さんが大好きだってこと。
ただ、キミは、大きな愛を持つ人だってこと。
ただ、キミも、お母さんに愛されていたってこと。
それだけ知ってくれれば、今は、それでいいよ。
今すぐにそうは思えないかもしれない、それでいいよ。
ただ知ってさえくれれば、それでいいよ。
もう、キミは、お母さんのために十分過ぎるくらい頑張った。
だから、次は、キミが幸せになって、お母さんを笑顔にしよう。
キミが幸せにしている姿を見せると、お母さんはきっと、笑ってくれるよ。
これからは、キミが幸せになるために、出来ることをしよう。
大丈夫、それはね、お母さんを見捨てることにはならないよ。
今までと、ちょっと、やり方を変えるだけだよ。
キミの想いや頑張りが無駄になったりは絶対にしない。
だから、安心して。きっと大丈夫だから。
キミが幸せになる、っていう最高のプレゼントをさ、
キミの大好きなお母さんに、送ってみようよ。
さぁ、キミは、何がしたい??
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小さな頃に傷付いたわたしへ。大人になったわたしより。
カウンセラー K!naCo(きなこ)でした。
K!naCo - きなこ -